【現実を話します】APDについて

こんにちは、ゆらです。
今回は、APD(聴覚情報処理障害)について話します。

 

APD(聴覚情報処理障害)とは

APD(聴覚情報処理障害)とは、音としては聞こえているのに聞き取れない、聞き間違いが多いなど、聴覚の感覚自体は正常であるにもかかわらず、聞いた情報を正しく聞き取ることが難しい障害です。

私が学生の頃、「何か耳の調子が悪いな」と思い、かかりつけの耳鼻科で検査してもらいましたが、結果は異常なし。

かかりつけ医から「聴覚情報処理障害の可能性があるね」と告げられ、名古屋大学の難聴支援・治療センターで検査をしてもらった結果、APDと診断されました。

では、どのような場合がAPDであると疑われるか紹介していきます。

 

APDの特徴

音を識別しにくい

背景音(聞こうとしている音以外に周囲で鳴っている音)がある環境で、特定の音や言葉を区別するのが難しい。

 

指示を理解しにくい

複数の指示を同時に受けると混乱しやすく、何が重要なのか理解するのが難しい。

 

会話のフォローが難しい

早口や複雑な会話を理解するのが難しく、話にズレが生じやすい。

 

音の位置が判断しにくい

音源がどこから来ているのかを特定したり、取捨選択したりするのが難しい。

 

言葉の認識が遅れる

言葉の意味を理解するのに時間がかかり、同時にメモをとるのが難しい。

 

APDかもしれないと思った頃

冒頭でも話しましたが、学生の時に初めて障害を持つことになりました。
耳に異変を感じるようになったのは、バイトで電話対応をしていた時です。

当時販売業をしており、お客様から在庫確認の電話がきていたのですが、雑音が多くてお客様の声が聞き取りづらくメモが取れないことがよくありました。

静かな環境であれば問題ないだろうと場所を変えて対応を試みましたが、雑音もないしお客様の声も聞こえるのに何を言っているのかほとんど聞き取れない...

店長から「もう電話に出るな」と呆れられ、自分も聞き取れないことにショックを受けました。
(今思うと、電話恐怖症になったのはバイトの経験からだったかもしれませんね)

その後少人数型の塾講師バイトを始めましたが、ここでも問題が。

前のバイトほどではありませんでしたが、生徒の声が重なって質問が聞き取れない...
一人の時は普通に聞き取れるのに...

その時、やっと「もしかして難聴なのでは?」と思い始めました。

 

APDの大変な時

複数の指示に対応する

複雑な指示や多くの情報が一度に伝えられると、すべてを記憶し理解するのが難しい。

 

授業や会議での聞き取りが困難

部屋での発言が背景音に埋もれ、理解しにくいことがある。
また、似たような音を聞き分けるのが難しい。

 

誤解やすれ違いが起きる

特に騒がしい場所での会話で他人の言っていることを正しく理解するのが困難で、対人関係に影響を及ぼしやすい。

 

自己評価の低下

重要な会話や指示を聞き逃すことへの不安がある。
聞き間違いや情報の取り違えが頻繁に起こるため、自信を失いがち。

 

雑音への敏感

騒がしい場所やバックグラウンドノイズが多い環境では、集中力を維持するのが難しい。

 

何か対策はあるか?

聞こえているのに聞こえない...そんな中で少しでも快適に過ごすにはどうすれば...?
APDを持つ方やAPD気質の方でも気楽に過ごすためのアドバイスを教えます。

 

環境を整える

まずは整理整頓をし、作業スペースを必要な物だけにしてみましょう。
余計な刺激を減らすことで集中しやすくなります。

 

日常のルーティンを作る

1日のスケジュールを決め、規則的な生活リズムを保つことでストレスを軽減できます。

 

優先順位をつける

重要なタスクから取り掛かり、To-Doリストを使って優先順位を視覚化します。

 

適度な運動を取り入れる

好きなスポーツやストレッチなどに取り組むことで、ストレスの軽減や集中力の向上に役立ちます。

 

自分を認め許す

完璧を求めず、失敗や遅れを許容することで自己肯定感の低下を減らしてくれます。

 

さいごに

私が診断された当時は、APD(聴覚情報処理障害)という障害は珍しかったらしく、日本で推定120万人しかいないそうです。
それは子どもに多く見られるそうですが、大人にも影響を与えることがあります。
最近はAPDについて認知してもらう機会が増えてきているので、今後も広まってくれたら嬉しいなと思います。

では、これにて。